意識低い系・理系大学院生のマインツ留学体験記

化学専攻の修士2年生です。10月から約2ヶ月半、ドイツのマインツ大に留学。意識が低くても留学生活を満喫できることをお伝えできれば幸いです。

ドイツに来て「スマホ(インターネット)なんかいらねぇ」と思った話

実はわたし、未だにWi-Fiがないとスマートフォン(を通じてインターネット)が使えません。

そうなんです。My smartphone is dead.

家ではWi-Fiの電波が飛んでるのでスマートフォンもパソコンもどっちも使えるんですけれども、大学ではLANケーブルを接続しないとインターネットに接続できないので、スマートフォンが使えません。

……そうなんですよ。SIMカード買うだとか支払いがどうだとかそもそもiPhoneってどうやったらSIMカード入れ替えられるのかとかまぁその他もろもろ面倒くせぇと思って放置してるんですよね。そのせいで、家と大学以外の場所にいるとですね、インターネットが使えません。こちらで会った人にこの話をするととても驚かれます。「何でそこ面倒くさがるんですか?」「不便だからさっさとやれよ」みたいな。いやー我ながら意識低い。そもそもですね、21世紀という時代、インターネットというものは我々の生活に必要不可欠なインフラとして機能しているわけで、外出時だけとはいえ、そのインフラの恩恵を受けられないっていうのは意識低いとかそういうレベルの話じゃねえだろ何とかしろよと自分でも思います。

がしかし、1ヶ月半ほどスマートフォンから遠ざかってみると「あれ、これいらなくね?」と思うことが結構ありました。それどころか「むしろこれ、無いほうが良くね?」と思うことすらありました。ということで、電話やインターネットがなくて良かったなーと思ったことについてつらつら書いていきます🙋

利点その1・ウザい連絡が無視できる

人間生きてりゃ「ああウゼー連絡きやがった、○ね」みたいに思うことってありますよね。わたしは意識低いのでめっちゃあります。煩わしいくそみたいなメールだの何だのかんだの、やりたくないけどやらなきゃいけないことって山ほどあります。

がしかし「インターネットが使えませーん、電話も出られませーん」という状況になった瞬間、全て無視できますそもそもオフラインなので通知が来ません。「ごめーんドイツいるから電話もメールも無理だわー」ということで、煩わしいもんは全部無視できるんですよね。これは素晴らしい気付きでした。「返信しなければならない」みたいな謎の制約が全て無くなるわけですからね。非常に自由になれました。

利点その2・時間が有効に使えるようになる

ラボにいる間ってけっこう隙間時間がありますよね。例えば、たばこ吸ってる間、コーヒー飲んでる間、測定を待ってる時間……などなど。まぁわたしみたいな化学系の人以外でもですね、普通に生活してると隙間時間って結構あるんだと思います。わたしは意識低いので日本にいる頃はそういう時間の大部分をスマートフォンの使用に費やしていました。だってニュース見れるしゲームできるし。今思えばとてつもなく勿体無い時間の使い方をしてたわけです。

こういった好ましくない状況は、インターネットが使えないってことで一変しました。何もすることがないので、しょうがなく「あーそういや今日の実験はアレだったなぁ」「次の測定の条件はどうしたらいいかなぁ」「家帰ったら皿洗わないとなぁ」みたいに、ぼんやりいろんなことを考えるわけです。そしてこういう考えってほとんどは下らないものなんですけれども、中にはピカっと光るアイディアみたいなものも出てくるんですよね。

みなさんもですね、無駄にスマートフォンをいじくってる時間、頭使ってみませんか(上から目線)。

利点その3・充電する手間が省ける

全然スマートフォンをいじらなくなったので、3日に1回とかしか充電してません

日本にいた頃は1日2回くらいフル充電しないと電池が持たないぐらい使ってた気がするんですけれども、めっきり減りました。そもそも使えないし、使ったところでしょうがないし、みたいな。楽でいいですよ。電池の心配しなくていい。最高。

 

確かに、スマートフォンがあれば手軽にインターネットにアクセスできて便利なんですけど、手軽にアクセスできてしまうがゆえに、自分から発信するだけじゃなくて、相手が発信してくる情報を受け止め「なければならない」みたいなとこがあって、ダルいんですよね。一ヶ月半インターネットから離れてみて、意識低い言いっぱなし人間のわたしにとってこれは大きなストレスだったんだなぁと自覚できました。

逆に無くて困らないの?

逆にどうなんでしょう。困ってることってあるのかな?と思いますが、わたしの脳みそから無理やり絞り出したことがらについて、Q&A形式(これを自作自演という)で書いていきます。

Q. ナビとか使えなくて不便じゃないの?

A. Google Mapのオフラインマップをダウンロードしておけばそこそこ正確に地図を見て歩き回ることができます。GPSはオフライン状態でも機能しますので、問題なく地図として利用できます。どうしても困ったな―となればその辺の店やら駅やらでフリーWi-Fiを見つけて使うようにすれば問題ないですし、そもそも、事前に「今日はここに行こう」と調べておけば困ることはありません。

Q. 外で連絡取れなくて困らないの?

A. これに関しては少し困りますね。急な待ち合わせとかになると確かに面倒です。ですが、事前に家で済ませれば問題ありません。ちなみに、この問題はそもそも頻繁に連絡を取り合う友達を作らなければ解決します。

Q. ……本当に困らなかったの?

A. はい。イタリア旅行もオランダ旅行も日帰り混浴温泉旅行も、何もかもオフライン状態で行ってきて、無事帰ってきました。事前に準備しておけば、SIMカードの入れ替えすらできないほど意識低くてもなんとかなります。もしくは、SIMカードを入れ替えられる程度に意識の高い友達と一緒に行けばいいだけの話です

むしろ、インターネットなしの方が旅行は楽しいのかもしれませんね。ここはなんだろう、あれはなんだろう……今の時代、凡人が思いつくような疑問はほとんど全て、ググれば解決してしまいます。そういうところで悩み、頭を使う瞬間……。プライスレスです。

ミニマリストスマートフォンを断捨離したらいいと思う

最近はやりのミニマリズム。わたしは意識低くて片付け苦手なタイプなので、日本に帰ったらさっそく色々処分しようと思ってます。

ところで、スマートフォンを断捨離してるミニマリストの方、どのぐらいいらっしゃるんでしょうか。というわけで一つ言ってみたいんですが、スマホを断捨離したらめっちゃラクになりますよ。一ヶ月半、機能しないスマホをずっと持ち続けて得た理解なので多分間違ってないと思います。返信「しなければならない」、充電「しなければならない」、更新「しなければならない」……たくさんの「しなければならない」が、無になります。「だってできないもん。しょうがないよね」って感じで。これこそが断捨離の本質なのかなあと思います。ほんと楽になるので、やってみたら良いと思います。

まとめ

  • スマホなしで一ヶ月半ドイツで暮らしてみた
  • 無論外出時にはインターネットが使えない
  • が、案外不便に感じることはなかった
  • むしろスマホなしのほうが幸せなのかもしれない
  • ミニマリストスマホを断捨離したら良いと思った

 

というわけでした。

インターネットの功罪、功の部分がひじょーーーーに大きいとは思うんですけど、適度に使用しないと不幸になるんだなぁ、と思いました。

 

ありがとうございました。

 

追記:思い返せばカメラやメモ帳、目覚まし時計としてのスマートフォンは結構役に立ってます。。正しくは「インターネット」ですね。失礼いたしました。