ドイツ・マインツに到着してからの10日間 - ③学校生活
こちらにきて10日あまりが経過し、ようやくまともに実験できるようになりました。ラボがとても広いので、試薬や機器の場所を覚えるのに一苦労です……。
今回は、わたしが通っているマインツ大学の風景やラボの雰囲気について書いていきたいと思います。
マインツ大学
家から歩いておよそ30分弱、ここがマインツ大学です。めっちゃ広いです。なんでも、ほとんどの学部学科がこのキャンパスにあるらしいです。
そしてこちら、わたしがお世話になる化学科の建物になります。きれいですね。
ラボの雰囲気
ラボの雰囲気は、言うなれば「自由、なごやか」といったところでしょうか。
日本の大学のラボはだいたいどこもコアタイムがあります。9時に来ないと遅刻、19時まで残らないとサボり、みたいなやつですね。
さらに、週報(一週間の実験計画)、所によっては日報(毎日出させるところもあるらしいです)の提出が課せられます。出さないと次第に先生から見放されていくやつですね。怒られているうちが華です。
加えて、遅く残って実験する人は偉い、みたいな風潮がありますよね。実際、遅くまで実験する人はそれだけたくさんのデータを出すわけですから偉いですし、わたしのように実験しない意識低い人は軽蔑されて然るべきだと思います。ある程度の規律と罰則があってこそ、社会というものは上手く回る、当然のことです。わたしもそう思います。
ところがどっこい、こちらに来てみるとコアタイムがなければ週報も日報もない。各々がやりたいようにやる。加えて、そもそも夜遅くまで残れないシステムになっている(時間外の実験における事故は全て自己責任)上に、みんなとっとと帰っちゃう(一人では実験できない決まりなので、帰らざるを得ない)し、休日は安全管理上の問題から実験できない(こちらも時間外扱い)、という具合です。9-19時で普通に実験しているだけでハードワーカー扱いです。何でこれだけ野放しなのにラボが成り立ってるんだろう?と思ってしまうぐらい、自由です。
さらに衝撃的だったのが、コーヒーブレイクという概念です。お昼ごはんを食べてから1時間くらい経つと、居室にわらわらと人が集まって輪になり、スナックとコーヒーを片手にべらべらとドイツ語を話し始めるのです。セミナーがあるのか?でも何も知らされてないしなあ……とあたふたして「Excuse me? What is this? I don't prepare anything for this seminar」などとTOEIC485点の実力を発揮したところ、笑われちゃいました。「ハハハ、君はきまじめなヤパーナーだねえ。僕らはただ単にコーヒーブレイクしてるのさ(超訳)」ということらしいです。
コーヒーブレイクのお菓子に、おいしいMettというタルタルステーキのなかまを頂きました。美味しかったです。どこか刺し身に似ており、醤油とわさびをかけて食べたいなあ、と思いました。
しかも、金曜日の午後は特別だよ、と、ビールを飲み始めるのです。毎週の恒例行事だそうです。大らかすぎてビビります。ちなみにわたしも「みんなやってるなら……」ということで1本頂きました。美味しかったです。
輪になっておしゃべりを楽しんでる(1時間くらいぶっ続けでブレイクしてる)彼らの姿を見ていると、いいなぁって思いますね。ドイツ語全く分からないんですが、いるだけで楽しいです。
まとめ
- (少なくとも私の所属するラボにいる)ドイツ人は厳格というのは嘘
- おしゃべり好きが多く、楽しい雰囲気
- ドイツ語を勉強するべきだった
- Mettというタルタルステーキの親戚はうまい(刺し身みたい)
- ビールはうまい
ちなみに実験設備は普通でした。多少の違いはあれど、基本的なところは日本と同じです。
ありがとうございました。