意識低い系・理系大学院生のマインツ留学体験記

化学専攻の修士2年生です。10月から約2ヶ月半、ドイツのマインツ大に留学。意識が低くても留学生活を満喫できることをお伝えできれば幸いです。

Unbelievable

柄にもなく、ポエムを書いてみます🙋

 

16時半。実験が一段落したので、マインツのどんよりした曇り空を眺めながら、一服していた。

肌寒い季節だ。

今日は風が吹いていた。春や夏は青々としていたはずの木々は、冬に向けて衣替えをしている最中だった。

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ぼーっと空を眺めている間。

木々はさざめき、雲はどこへともなく流れてゆく。

この空の向こうには日本列島があって、今はもう真夜中なんだな。

そういえば一ヶ月前、見上げたこの空を通って、ここにやってきたんだな。

俺、本当に留学してるんだな。

いろんなことに、思いを馳せた。

 


Owl City - Unbelievable (Animated Main Video) ft. Hanson

まさに、この曲の心境だった。

 

思い返すことがたくさんあった。

意識低くて、実験が嫌いで、その上化学が大好きってわけでもなくて、大学院生だが、実は学部の卒論を書いていなくて、TOEICは485点で、ドイツ語ももちろん知らなくて。

何でこんな意識低い人間がドイツにいて、素晴らしい仲間や先生に囲まれて、そしてイキイキ実験できているんだろう。心の底から"It's unbelievable"と思った。

 

それも、とってもポジティブな"Unbelievable"だ。

外国には何度か行ったことがあったけれども、日常的にドイツで実験して、ドイツ人と英語でディスカッションする機会が訪れるなんて、夢にも思わなかった。

もしかしたら、今の生活って実は夢なのかな、なんて、たまに思う。

 

努力することはカッコ悪くなんかないんだね。

24年間生きてきて、いつの間にか、自分にできる目一杯のことを他の人に見せるのって、とても恥ずかしいことだと思うようになっていた。

自分という人間の底を知られてしまうのが恥ずかしかったんだろうな。

けれどもマインツに来てから、自分の知ってる目一杯の英語とドイツ語で会話せざるを得なくなってみると、底を見られまくって、毎日が恥ずかしさの連続で。

こうなったら、ああもうヤケだと、一歩どころか十歩も百歩も踏み出す勇気しか頼れるものはなくなった。

下らないプライドもどきの大部分は、どこかに消えていった気がする。ああ、なんて清々しいんだろう。いい気分だ。

 

さあ、今は世界で一番楽しい時間、金曜日の夜だ。

美味しいビールを飲んで、生ハムを食べて、好きな音楽を聴いて。

やりたいことがいっぱいだね。

最後は、ぐっすり寝よう。そして、週末は思いっきり楽しもう。

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"What happens next?"